Japanese
English
原著
手湿疹診断におけるNitrazin Yellow Test
Nitrazin Yellow Test in Diagnosis of Hand Eczcma
清水 和子
1
,
新井 佳代
1
,
田村 多絵子
1
,
石川 英一
1
Kazuko SHIMIZU
1
,
Kayo ARAI
1
,
Taeko TAMURA
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Mcdicine
pp.599-602
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202256
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Sandor&Jarishの記載に従い,いわゆる手湿疹の患者に,皮膚表面の水素イオン濃度を測る目的で,nitrazin yellow testを行った.主婦湿疹(指掌角皮症型)40名,接触皮膚炎8名,汗疱4名,正常人10名についてnitrazin yellowを塗って色調の変化をみたところ,正常人,汗疱患者では手掌全体にびまん性に橙色調を呈した.また,主婦湿疹患者では皮疹部から無疹部にかけて広範囲に亘って,びまん性に黄緑色ないし青紫色の色調変化を認めたのに対し,接触皮膚炎患者では皮疹部に限局し点状の青紫色の色調を呈した.これらの成績から,nitrazin yellow testは主婦湿疹と接触皮膚炎との鑑別に有用な1検査法であると考えられる.またこれらの色調の変化は皮疹の改善に伴い正常化することから,治療外用薬の判定にも応用できるかもしれない.
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