Japanese
English
原著
Perifollicular Fibromaの1例
A Case of Perifollicular Fibroma
内田 博子
1
,
千葉 紀子
1
,
福原 俊子
1
,
下田 祥由
1
,
関建 次郎
1
Hiroko UCHIDA
1
,
Noriko CHIBA
1
,
Toshiko FUKUHARA
1
,
Nagayoshi SHIMODA
1
,
Kenjiro SEKI
1
1聖マリアンナ医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, St. Marianna University School of Medicine
pp.1053-1056
発行日 1978年12月1日
Published Date 1978/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201993
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患者22歳女子.5,6歳頃より右頬部に直径3×3mmの孤立性の赤褐色の半球状に隆起した小結節が出現し,切除を希望,昭和52年1月当科を受診,単純切除を行った.拡大傾向(−).自覚症状(−).組織学的所見:腫瘍巣は被膜を欠き,真皮上層は浮腫状を呈し,その下に,特有な毛包周囲に層状の同心円状の配列を呈する膠原線維増殖が認められる.その中に幼若な毛細血管が少数混在する.以上の臨床所見,発症部位,組織学的所見から,1960年Zackheimらの提唱するPerifollicular fibromaに該当すると考えられる.組織学的には,Angiofibroma, Fibrous papules of the noseなどと類似しており,その組織発生に関しては,true nevoid condition又は毛包の炎症に対するfibroblastic responseなどが推測されている.多発性のものでは大腸ポリポージスの合併などがあり,種々の問題点が残されている.現在までの報告例,文献考察を加えてここに報告する.
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