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連載 皮膚科学に貢献した医学者たち・27
光沢苔癬
Lichen nitidus
高橋 吉定
pp.808-812
発行日 1975年9月1日
Published Date 1975/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201489
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1.初めて記載した人
本症を初めて記述して,皮膚科学専門誌に掲載したのはフェーリクス・ピンクス(Felix Pinkus)である.彼は1869年4月4日ベルリンで生まれた.医学教育はフライブルク大学で受け,1893年に卒業した.数年間の研鑽ののち,ブレスラウでウンナの助手となった.この時期にこそ,彼は皮膚科学の基礎的知識を獲得したのであり,また同時にその研究能力を皮膚の解剖学の探求に注いだのであつた.さらに彼はベルンでヤダソーンの弟子となって皮膚科学の研修を行ない,その後パリのサンールイ病院において卒後の勉学にいそしんだ.
1898年から1938年まで,彼はベルリンで皮膚科の開業をした.しかし1915年には,ベルリン大学皮膚科学准教授の地位を得ていた.1939年に彼はドイツを離れ,しばらくノルウェーのオスロに滞在したが,やがて合衆国に渡って,ミシガン州のモンローにいた,同じく皮膚科学者の子息ヘルマン(Hermann)と同居することになった.このヘルマンは現在,デトロイトにあるウェイン大学(Wayne State University)の皮膚科学教授である.モンローに移った彼は,ここで1947年11月19日の死去に至るまで組織学的研究に没頭した.
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