Japanese
English
原著
糖尿病の皮膚病変—3.カンジダ症における若干の観察及びCandida albicansの分離成績について
SKIN MANIFESTATIONS OF DIABETES MELLITUS 3. CLINICAL AND MYCOLOGICAL STUDIES ON DIABETIC PATIENTS.
北村 啓次郎
1
,
原田 敬之
1
Keijiro KITAMURA
1
,
Takashi HARADA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.577-581
発行日 1975年7月1日
Published Date 1975/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201457
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糖尿病における皮膚カンジダ症について若干の臨床的並びに菌学的検索を行つた.
臨床的には,女子に多く,殆んどが外陰,陰股部などの間擦部に生じ,長年にわたる糖尿病のコントロール不良に加えて,重篤な合併症,肥満,臥床などによる皮膚の不潔及び間擦部に嫌気的条件を満すようないくつかの要因の加わつた場合に発症に至ると考えた.菌の出所については,主として消化管で,とくに口腔から直腸までの消化管に広く分布する傾向が認められた.
また,カンジダの血清型では,90%がA型で従来の報告と同じであつた.以上より糖尿病者はCandida albicansのcarrierになりやすいと考えられた.
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