Japanese
English
原著
職業性手湿疹—給食会社職員にみられた手湿疹・爪廓炎・爪変形の多発
OCCUPATIONAL HAND DERMATITIS : OUTBREAK OF HAND DERMATITIS AND PARO-NYCHIA WITH NAIL DEFORMITIES AMONG WASHERS IN A DIETIC SERVICE COMPANY
西岡 清
1
,
西岡 橿子
2
Kiyoshi NISHIOKA
1
,
Kyoko NISHIOKA
2
1関西医科大学皮膚科学教室
2大阪厚生年金病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kansai Medical University
2Dept artment of Dermatology, Osaka Koseinenkin Hospital
pp.359-364
発行日 1975年5月1日
Published Date 1975/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201426
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
大阪府下某給食会社々員に多発した手湿疹・爪廓炎について調査したところ,13人中9人に上記症状を認めた.罹患群と非罹患群を比較したところ,罹患群は,非罹患群より勤務年数がやや長い以外,家庭内での水仕事の負荷等に特別な差異を認めなかつた.症状の発生状態をみると,会社の規模拡大を行つた昭和45年から手湿疹・爪廓炎が出はじめ,昭和48年に急増していた.これは,昭和47年6月より導入したD洗剤が,何らかの役割を演じたものと考えられた.洗剤および,その成分による貼布試験で,洗剤,ソーダ灰,トリポリリン酸,ラウリル硫酸系非イオン活性剤に陽性反応を認めた.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.