特集 小児の皮膚疾患
私は小児湿疹をこの様に治療している
皮膚科
小児の湿疹の治療
山本 一哉
1
1国立小児病院皮膚科
pp.1414-1415
発行日 1971年12月15日
Published Date 1971/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200925
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小児湿疹の主体をなしているものは,アトピー性皮膚炎と考えられる。そして,このアトピー性皮膚炎の各時期の中でも,小児皮膚科学の臨床上,その発生頻度などからみて最も問題となるのは,本症の乳児期であろう。私共の外来でも患者の約40%強は2歳以下の年齢層で占められており,しかも,その大半は湿疹・皮膚炎群に属する症例である。したがつて,ここでは対象をアトピー性皮膚炎(乳児期)として,現在これに行なつている治療の内容を具体的に述べることにする。本症の治療には,その難治性などからみても単に薬剤の使用を試みるということだけではなくて,患者の家族との相互理解の基盤に立つた診療ということが必要である。それ故,まず治療に際しての私共の考え方を明らかにしておきたい。
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