Japanese
English
展望
癩の鑑別診断
DIFFERENTIAL DIAGNOSIS OF LEPROSY
肥田野 信
1
Akira HIDANO
1
1東京警察病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Metropolitan Police Hospital
pp.225-231
発行日 1968年3月1日
Published Date 1968/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200296
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I.はじめに
かつて皮膚科外来患者の2〜3%をしめた癩も近年本邦では著しく減少して,大学病院に勤務する皮膚科医でさえ遭遇する機会がはなはだ稀になつてきた。これは一面大いに喜ばしいことではあるが,他面皮膚科医の癩の臨床や病理に対する認識が弱まり,その診断に困難をきたす結果となり,ひいては誤診をおかす危険もなしとしないように思われる。
しかも獅子顔のような一見してそれとわかる症状を呈する患者は益々稀となり,化学療法の発達した現在,早期診断が個人の予後からいつても,公衆衛生上からいつても益々要求されていることは論をまたない。
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