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はじめに
このシンポジウムを企劃されました野口教授はシンポジウムの目的の中で次のように私達に呼びかけております。「アトピー(即時型アレルギー)と皮膚炎乃至湿疹(遅延型アレルギー)との結びつきには疑問の点が多くあります。無γ—グロブリン血症にさへ,アトピー性皮膚炎が発生する事実はこの病名そのものが奇妙に思われます……」。この短い文章の中にアトピー性皮膚炎が持つ多くのこれから解決されなければならない問題が含まれておると思います。
「アトピー性皮膚炎」を字句から解釈するならば,アトピーとは即時型アレルギーであり,それは血清内にレアギン抗体を有することを意味するものであります。したがつて,アトピー性皮膚炎とは血清抗体を有する即時型アレルギー性皮膚炎ということになります。しかし現在,皮膚炎あるいは湿疹は,野口教授の呼びかけにもありますように遅延型アレルギーの代表的なものとされております。こうなりますと,アトピー性皮膚炎は2つの相反する即時型アレルギーと遅延型アレルギーが一緒になつたようなもので,言いかえれば,蕁麻疹性湿疹ともいうべき,まことに奇妙なものとなつてまいります。
1) In experimental allergic contact dermatitis of guinea pig with DNCB, changes of tissue mast cell and inhibitory effect of anti-histamines were studied. No new finding was added to the principle that histamine is not a causal agent of allergic contact dermatitis.
2) In experimental allergic contact dermatitis with mercury mixed with Pronase-P, Homochlorcyclizine inhibited the development of sensitization. Serum r1G fraction of these sensitized animals which contain skin sensitizing antibody showed marked increase. PCA test with the serum from these animals was negative.
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