Japanese
English
症例報告
外傷性浅側頭動脈瘤の2例―切除例と経過観察例
Two cases of traumatic superficial temporal artery aneurysm: an excised case and an observed case
大川 毅
1
,
平 嘉世
2
,
中房 淳司
1
,
三砂 範幸
1
,
成澤 寛
1
Takeshi OKAWA
1
,
Kayo TAIRA
2
,
Junji NAKAFUSA
1
,
Noriyuki MISAGO
1
,
Yutaka NARISAWA
1
1佐賀大学医学部内科学皮膚科
2高邦会高木病院皮膚科
1Division of Dermatology,Department of Internal Medicine,Faculty of Medicine,Saga University
2Department of Dermatology,Hospital Takagi
キーワード:
偽性動脈瘤
,
外傷性浅側頭動脈瘤
,
動脈瘤
Keyword:
偽性動脈瘤
,
外傷性浅側頭動脈瘤
,
動脈瘤
pp.1195-1198
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100331
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要約
症例1:19歳,女性.左側頭部を打撲し,数時間後より皮下結節が出現したが放置していた.2か月後の初診時,同部に15mmの結節を認めた.拍動は弱く血管雑音に乏しかったが,臨床的に外傷性浅側頭動脈瘤と診断し切除した.術中明らかな流入および流出血管はなく,高度に器質化したため拍動が減弱していたと考えた.病理組織標本では動脈瘤内に血栓を形成していた.また内膜の肥厚を認めたが,解離や偽腔形成はなかった.症例2:87歳,男性.屋内で落下物により右前額部を打撲し,翌日同部に皮下結節を自覚した.初診時同部に強い拍動を触知したため,超音波検査を施行し,外傷性浅側頭動脈瘤と診断した.高齢であるため経過観察中であるが,縮小化し閉塞傾向が認められる.
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