連載 耳鼻咽喉科“コツ”シリーズ 1.外来診療のコツ
⑤喉頭診察のコツ
岩田 重信
1
1藤田保健衛生大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.372-378
発行日 1998年5月20日
Published Date 1998/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901809
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はじめに
喉頭は発声機能,呼吸機能と嚥下機能を有し,それぞれの機能障害のみならず,ときに合併して認められる。
喉頭疾患は局所的に,急性・慢性炎症,良性・悪性腫瘍や中枢性末梢神経の病変による神経麻痺,胸部疾患,代謝性内分泌障害など全身的疾患の関与,さらに心因性要因も複雑に影響し合って多種多様の病態を示す。それゆえ,喉頭領域の診察には喉頭に限局した病変のみならず,その周辺疾患に注意を払う必要がある。また,嗄声を訴えることが多く,発声機序に基づく喉頭の病態生理を十分理解することが大切となる。
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