特集 外傷と耳鼻咽喉科
II.鼻・副鼻腔
3.上顎骨骨折—特にLe Fort型骨折について
花牟礼 豊
1
,
関 大八郎
1
,
宮之原 利男
1
1鹿児島大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.73-78
発行日 1997年5月30日
Published Date 1997/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901601
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■はじめに
顔面の外傷のなかで鼻副鼻腔に及ぶ顔面骨折は,審美的な面から治療を要するのみでなく,機能的にも極めて重要な治療内容を含む疾患である。すなわち,上顎骨が損傷を受けることにより,呼吸路としての機能,咀嚼機能,視覚ならびに嗅覚能が傷害される可能性があり,治療に際しては,これらの機能改善を考慮する必要がある。顔面の骨折は,鼻骨骨折から頬骨骨折,眼窩吹き抜け骨折,顔面多発骨折まで多様な形態をとるが,このなかで上顎骨折,特にLe Fort型骨折について,われわれの症例を含めて概説する。
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