Japanese
English
特集 他科はこう診る! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の症候
顎関節痛・咬合障害
Temporomandibular joint(TMJ)disease and occlusal dysfunction
三島 清香
1
,
中尾 一祐
1
Sayaka Mishima
1
,
Kazumasa Nakao
1
1京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学講座口腔外科学分野
キーワード:
顎関節症
,
下顎頭骨折
,
顎間固定術
,
顎変形症
,
顎矯正手術
Keyword:
顎関節症
,
下顎頭骨折
,
顎間固定術
,
顎変形症
,
顎矯正手術
pp.528-532
発行日 2024年6月20日
Published Date 2024/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411203725
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POINT
●顎関節の痛みが主訴であっても,頭蓋内疾患や歯科疾患など顎関節疾患以外の可能性を十分に考慮し,診断・治療にあたる必要がある。
●顎関節症はⅠ〜Ⅳ型に分類され,ガイドラインにおいて治療方法が示されている。分類や重症度に応じて,マウスピース治療,薬物療法,理学療法に加え,関節鏡視下手術などが行われる。
●下顎骨の骨折部位は,関節突起部(下顎頭),下顎枝部,下顎角部,下顎骨体部,オトガイ部であり,治療の目的は咬合の回復である。治療には顎間固定のみを施行する保存的療法とプレート固定に顎間固定を併用する手術療法があり,症例により選択される。
●咬合治療はう蝕や歯周病,義歯(入れ歯)に対する歯科治療や保険外診療である歯列矯正治療などが適応となる。一方,骨格性の咬合異常と診断され,顎矯正手術が適応となる症例もある。その際,術前後における歯列矯正治療を含め保険診療としての算定が可能となる。
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