書評
日本近現代医学人名事典 別冊【1868-2019】増補
四元 秀毅
1
1国立病院機構東京病院
pp.1013
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202850
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本書は,泉孝英先生(京大名誉教授)編による『日本近現代医学人名事典【1868-2011】』(以下,『事典』)を増補する別冊である。『事典』は,明治期以降(1868-2011年)の日本の医学・医療の発展に貢献した3762名(物故者)の履歴を収めて刊行されたが,本書はこれを補って平成時代の終焉(2019年)までの逝去者933名の方々の事績を収載し,さらに両書に及ぶ「人名総索引」,「書名索引」,「年表」,および病院史誌や学会史・医師会史などの「参考文献・資料」を添えている。
本書の紹介にあたって,先行する『事典』について触れておきたい。10年近く前になる2012年に同書が刊行された際には,臨床医学・基礎医学,看護部門や医学・医療史など種々の分野で指導的立場にあった方々から書評が寄せられており,その多彩さは対象の幅広さを物語っていた。評者には,私の恩師の一人髙久史麿先生(https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/31209#tab4)もおられ,その評では『事典』の内容を要約して,「紹介の対象になっているのは医師,医学研究者が大部分であるが,歯科医師,看護師,薬学,体育指導者,宣教師,事業家(製薬業),工学者(衛生工学),社会事業家,厚生行政の方,生物学者など,幅広い業種の方々であり,いずれもわが国の医療の発展に大きく貢献された方々である」とあった。
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