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特集 カラー術中写真でよくわかる 達人による頭頸部がん拡大切除
エキスパートに学ぶ頭頸部がんの拡大切除
Extended resection of head and neck cancer;learning from the experts
丹生 健一
1
Ken-ichi Nibu
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
pp.1060-1062
発行日 2020年12月20日
Published Date 2020/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202562
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2000年以降,シスプラチン(CDDP)をベースとした化学放射線療法や,多剤併用導入化学療法,超選択的動注化学療法同時併用放射線治療(RADPLAT)が,進行頭頸部扁平上皮癌に対して,臓器温存を目指した標準治療として実施されるようになった。これに対抗するかのように,近年,喉頭や咽頭,鼻副鼻腔の早期がんに対して内視鏡下の低侵襲な手術法が相次いで開発され,本誌でもたびたび特集として取り上げてきた。その一方,専攻医や頭頸部がん専門医を目指す耳鼻咽喉科専門医が,進行頭頸部がんの未治療新鮮例に対する根治手術を術者として経験し,手術手技を学ぶ機会はめっきりと減少した。しかし,化学放射線療法後の残存・再発や,頭頸部に照射歴のある症例,臓器機能や併存症により化学放射線療法を施行できない高齢者では,今尚,手術が根治を期待できる唯一の治療法であり,頭頸部がん専門医には必須の技術である。
そこで,本号の特集は「カラー術中写真でよくわかる 達人による頭頸部がん拡大切除」と題して進行頭頸部がんに対する手術を取り上げ,日本を代表する施設で,日々,後進の指導にあたっているエキスパートの先生方に,術中写真や動画を交えて「手術の肝」を解説していただくようお願いした。頭頸部がん専門医を目指す先生方はもちろんのこと,すでに頭頸部がん専門医の資格を取得されている皆様もぜひご一読いただき,指導の参考にしていただきたい。
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