Japanese
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特集 心へのアプローチ—心療耳鼻咽喉科外来
心因性発声障害
Psychogenic dysphonia
松﨑 洋海
1
,
牧山 清
1
Hiroumi Matsuzaki
1
,
Kiyoshi Makiyama
1
1日本大学病院耳鼻咽喉科
pp.904-908
発行日 2015年10月20日
Published Date 2015/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200742
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POINT
●器質的異常を伴わず,心因性の原因で発声障害をきたす疾患を心因性発声障害と呼ぶ。
●心因性発声障害の多くは心因性失声症であり,精神科的には転換性障害に相当する。
●心因性失声症の場合は発声時に有響音の生成が困難であるが,咳払いの際には有響音が出現することが多い。
●心因性失声症の喉頭所見では,発声を指示すると声帯内転は起こるが声門閉鎖不全を認める。声帯開大運動は異常ない。
●治療には音声治療や心理療法がある。
●耳鼻咽喉科医による治療としては,咳払いなどで有響音を生成させるとともにその際の喉頭所見を患者にみせながら説明するなどのバイオフィードバックをすることが重要である。
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