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特集① 突発性難聴とその周辺疾患
突発性難聴の病態
Pathophysiology of sudden sensorineural hearing loss
松永 達雄
1
,
瀧口 洋一郎
2
Tatsuo Matsunaga
1
,
Yoichiro Takiguchi
2
1国立病院機構東京医療センター感覚器センター・臨床遺伝センター
2永寿総合病院耳鼻咽喉科
pp.564-572
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200677
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POINT
●突発性難聴の病態として循環障害説とウイルス感染説が有力な説とされてきた。
●近年ストレス応答説が提唱されており,新たな病態論として注目が集まっている。
●内耳ミトコンドリアの急性障害による突発性難聴動物モデル(急性内耳エネルギー不全モデル)では蝸牛線維細胞の障害が主たる病態であり,組織再生と可塑的変化が続く。
●難聴発症には小胞体ストレス,カスパーゼ経路アポトーシス,炎症性サイトカイン・ケモカインなどが関与する。
●蝸牛線維細胞の変性に対して骨髄間葉系幹細胞移植,シャペロン分子リガンドの効果が認められる。
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