増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド
Ⅳ.喉頭・下咽頭の手術
嚥下障害:輪状咽頭筋切断術と喉頭挙上術
千年 俊一
1
,
梅野 博仁
1
1久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.193-197
発行日 2015年4月30日
Published Date 2015/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200612
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症例呈示
症例1
73歳,男性,ワレンベルグ症候群
1年前の左延髄梗塞の後遺症として嚥下障害と片麻痺があった。半年間,嚥下リハビリテーションを行ったが改善しないため,杖歩行で当科を受診した。初診時,左迷走神経の完全麻痺があり,経口摂取不能のため胃瘻栄養であった。嚥下造影検査で,左側の咽頭収縮不良と食道入口部の開大障害により,水分と半固形物の通過障害および誤嚥を認めた。左声帯は正中位固定であり,発声時の声門間隙はなかった。
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