Japanese
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特集① 院内感染を防ぐ―基本的知識と対策
多剤耐性菌の耐性獲得メカニズムと感染対策
Control of multi-drug resistant bacteria and mechanism of resistance acquisition
加藤 大三
1
,
八木 哲也
1
Daizo Kato
1
,
Tetsuya Yagi
1
1名古屋大学医学部附属病院中央感染制御部
pp.774-779
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102615
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POINT
●MRSAなど常在菌として存在し治療薬もいくつか選択肢がある細菌とVREや多剤耐性緑膿菌,アシネトバクターなどのようにヒトの常在菌ではなく治療法もきわめて限られる細菌があり,それに対応して感染対策を行う必要がある。
●薬剤耐性化経路の違いを理解して感染対策を考える必要がある。
●耐性菌を発生させないために重要なのは,普段からの標準予防策/接触予防策の遵守と抗菌薬の適正使用の実践である。
●多剤耐性グラム陰性菌の感染対策では,早期発見と水平伝播防止が重要であり,積極的な保菌調査やスタッフコホーティングを含めた厳重な接触予防策と環境管理の強化を行い,さらにコリスチンやチゲサイクリンを含む多剤併用療法による治療が必要となる。
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