Japanese
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特集① 耳管機能障害Update
耳管開放症の病態と治療
Pathophysiology and therapy of patulous eustachian tube
守田 雅弘
1
Masahiro Morita
1
1杏林大学医学部耳鼻咽喉科
pp.410-418
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102524
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POINT
●耳管開放症の発症には,ストレスなどのメンタルな面と,体重減少,低血圧が病態に関与。
●アデノシン3リン酸経口薬や,耳管内粘膜下への自家脂肪織注入移植術の有効性は,耳管開放症の病態を裏付ける。
●耳管開放症の生活上の注意:①血流改善のための運動,ヨガなど,②多いめの水分摂取,③沐浴または足湯(40度未満のぬるいお湯で)。
●耳管開放症の処置:グリセリン,Bezold末,あるいはルゴールの塗布,ゼルフォーム®などの耳管内へのパッキング,鼓膜テープ補強法,生食点鼻など。
●耳管開放症の手術治療:耳管ピン手術が最も普及,より重症例で人工耳管手術,自家脂肪織耳管内粘膜下移植術は独自開発の注入針で効果大幅改善。
●耳管鼓膜チューブ手術は,耳管狭窄症,耳管開放症などすべての耳管機能障害に適応あり。鼓室形成術時にも有用性あり。
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