特集 急患・急変対応マニュアル―そのとき必要な処置と処方
Ⅳ 疾患ごとの救急処置法・処方
■外傷
眼窩吹き抜け骨折
吉村 剛
1
,
春名 眞一
2
1獨協医科大学越谷病院耳鼻咽喉科
2獨協医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科
pp.138-142
発行日 2013年4月30日
Published Date 2013/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102465
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Point
◆眼球に鈍的な外傷が加わることで,眼窩内圧が上昇し眼窩壁骨折を引き起こし,その部位から内側壁型,下壁型,混合型に分けられる。
◆症状は眼瞼腫脹,眼球運動障害,複視,眼痛などがある。
◆BOFを疑う場合は,早期にCTを施行して骨折部位,程度を確認し,眼科へ依頼して眼球運動の検査を行う。
◆開放型骨折では経過観察できる場合が多いが,閉塞型骨折では,筋組織の壊死が進行しないよう緊急手術が必要である。
◆手術のアプローチは,経鼻法,経上顎洞法(歯齦部切開),経眼窩縁法があり,術者の慣れと骨折部位により整復しやすい方法を選択する。
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