Japanese
English
特集 診療所における工夫―私はこうしている
診療所における電子カルテおよび関連機器
Electronical medical record and related equipment in the clinic
加納 滋
1
Shigeru Kano
1
1加納耳鼻咽喉科医院
pp.99-105
発行日 2011年2月20日
Published Date 2011/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101746
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.はじめに
電子カルテは,一般的には『カルテを電子化』したものということであり,患者情報を記録保存するという点では紙カルテと全く同じであるが,基本的に異なるのは,電子カルテは『コンピュータ上で動作する,医療用に使えるようにした,データベースソフト』であるという点である。実際には単独で使用されることは少なく,医療機器を始め,プリンターやファックスなどの関連機器と連携して使用される。
このため,電子カルテでの工夫を考えるうえでのポイントは次のようになる。①患者の診察が大原則であり,診療の邪魔になってはいけない。流れを妨げず,患者とのコミュニケーションに役立つことが必要である,②カルテとして使用するため,遅滞なく速やかに入力する必要がある,③データベースソフトは,基本的には入力することが目的ではなく,入力保存されたデータをどのように有用な情報として提示できるかが重要な役割である,④同じ操作でも手順を短くする方法が存在する場合がある,⑤最近の事務機器やiPadなどの携帯端末はパソコンとの使用が前提に考えられているため,これらの利用を考慮する。なお,処理手続きをユーザが作成登録できるとかなり細かい所まで工夫ができるが,一般的ではないためそれらに関しては省略する(表1)。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.