Japanese
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特集 放射線治療における有害事象
1.口腔・咽頭粘膜病変
1.Adverse effect of radiotherapy:radiation mucositis
師田 まどか
1
,
伊丹 純
1
Madoka Morota
1
1国立がんセンター中央病院放射線治療部
pp.673-676
発行日 2009年9月20日
Published Date 2009/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101488
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Ⅰ.はじめに
口腔・咽頭粘膜炎は,頭頸部癌の放射線治療における最も重要な有害事象の1つである。口腔・咽頭の粘膜炎により,疼痛や嚥下困難を引き起こし,照射中の患者のQOLを低下させる。また,照射終了後も遅発性の潰瘍形成などにより,経口摂取の低下が持続する要因の1つとなっている。近年では,手術や化学療法との組み合わせによる集学的治療により,治療成績が向上することが報告されているが,同時に粘膜炎などの有害事象の頻度も高くなることが懸念される。
本章では,放射線治療における最も重要な有害事象である粘膜炎について,その頻度や病理学的特徴,その対策について中心に述べる。
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