特集 歯科保健医療の動向
成人における口腔粘膜病変
大屋 高徳
1
1岩手医科大学歯学部口腔外科学第一講座
pp.688-692
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901123
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◆はじめに
口腔粘膜には口腔粘膜固有の疾患のほか,全身疾患の一分症として現れる疾候性病変も少なからずみられる.
西山によると次の3項目に口腔粘膜の病変を分類している.すなわち,①口腔粘膜に限局した病変,②皮膚疾患と関係のある病変,③内臓病変の部分現象があることが述べられており,このような口腔粘膜病変に対して確実な診断をし,全身的病変の有無を確認するためには,口腔粘膜の生理的状態ならびに無害な口腔粘膜の状況と,異常病変を知っておくことが必要である.このように特異な変化を示す成人における口腔粘膜病変について解説したい.
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