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特集 耳鼻咽喉科専門研修をはじめる医師へ―症例報告発表・論文執筆のコツ,注意点
3.症例報告の書きかた
3.How to write a case report
高橋 晴雄
1
Haruo Takahashi
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医学系耳鼻咽喉病態制御学
pp.51-54
発行日 2008年1月20日
Published Date 2008/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101195
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Ⅰ.はじめに
症例報告論文(以下,症例報告と略す)は,診断,治療のいずれにおいても日常診療では頻繁に遭遇しない稀な症例を経験した場合に,それを報告して同様の症例が出現したときにその診療に活用してもらい,医療に貢献することを目的としている。すなわち,これにより患者に大きな福音がもたらされることがあり,その意味で症例報告は医学論文のなかでも最も臨床に直結した論文であるといえる。そのため,症例の病歴,診断,治療法の記載や文献検索など,その内容にはとりわけ正確性が求められ,したがって症例報告は細心の注意を払ってしかも簡潔に書かれなければならない。
本稿では耳鼻咽喉科領域のなかでも特に耳科学領域の症例報告について,その書き方や注意点を解説する。
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