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シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際
㉑喉頭微細手術
㉑Clinical pathway for the management of laryngeal lesion using microlaryngoscopy
齋藤 康一郎
1
,
長西 秀樹
1
,
小川 郁
1
Koichiro Saito
1
1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.955-961
発行日 2007年11月20日
Published Date 2007/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101174
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I はじめに
喉頭微細手術(LMS)は耳鼻咽喉科領域で全身麻酔を要する疾患のなかで,侵襲・バリアンスが少なく,クリニカルパス(以下,パスと略す)の良い対象といわれている1)。当科でも1997年2月よりパスの使用を開始して適宜改訂が行われた2~4)。導入当初に期待し,また得られたメリットは,記録の短縮・明確化,多方面の医療スタッフの円滑なコミュニケーション,医療スタッフと患者の情報の共有ならびにインフォームド・コンセントにつながるツールとしての利用,新人医師・看護師のオリエンテーションツールとしての有用性,といったことであった3,4)。2003年度より入院医療の包括評価(diagnosis procedure combination:DPC)の導入が始まったことで,各病院において在院日数の見直しなどが行われたが,当科でのLMS施行時の原則入院期間は3~5日間と短く,DPC導入を契機にしたパスの改変は特に行っていない2)。LMSは当科では年間200例程度が施行される症例数の多い手術である。手術日は月曜日と木曜日で,原則として月曜日の手術症例は,土曜日に入院(各月第三週は金曜日入院)で火曜日に退院,木曜日の手術症例は水曜日に入院で金曜日に退院としている。後述するように,パスは外来発生とし,入院日数は3~7日間に対応できるようにしている。
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