特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科のリハビリテーション―症例を中心に
各論
2.音声言語ならびに嚥下 3)嗄声
児嶋 剛
1
,
庄司 和彦
1
,
藤川 敏子
1
1天理よろず相談所病院耳鼻咽喉科
pp.141-148
発行日 2007年4月30日
Published Date 2007/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101093
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Ⅰ はじめに
声は人間の個性を表すものの1つであり,声帯の振動だけではなく声道の形状などさまざまな要因によって決定される。したがって,声の客観的評価は難しく,嗄声で受診した患者の場合はなおさらである。嗄声は耳鼻咽喉科の一般診療において日常的に診察する症状であり,その原因を正確に把握することが治療に非常に重要となる。原因としては,声帯や気道の形状など器質的要因だけでなく機能的要因によるものもある。治療には薬物治療,音声外科治療や音声治療などがあるが,ここでは音声治療(リハビリテーション)を行った症例を中心に治療の適応および効果について述べる。
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