知っておきたい耳・鼻・のどの病気と病態・7【最終回】
音声障害(嗄声)のみかた
白幡 雄一
1
1東京歯科大学市川総合病院耳鼻咽喉科
pp.1625-1630
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903816
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音声障害はありふれた症状の一つだが,一般医家にとっては喉頭を直視する機会は多くないので,わかりにくい症状の一つだろう.
音声障害を考えるにあたり,まず発声機構を知ることが重要である.声を出すためには声帯振動を起こすための呼気,空気に断続を与え粗密波に変える振動部,構音のための共鳴腔の3つが必要である.音声障害,なかでも嗄声はこのうちの振動部の異常をいうが,嗄声の患者を診るにあたっては,嗄声のメカニズムを十分理解したうえで診断し治療することである.
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