Japanese
English
シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際
①突発性難聴
①Idiopathic sudden sensorineural hearing loss
水川 敦裕
1
,
佐藤 宏昭
1
Atsuhiro Mizukawa
1
1岩手医科大学耳鼻咽喉科
pp.243-248
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100039
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Ⅰ はじめに
クリニカルパスは,近年,特定機能病院を代表とする各施設において導入が進められている医療ツールである。医療の標準化,入院期間の短縮,医療費の有効利用,そして患者へのインフォームド・コンセントの簡易化,医師・看護師の教育ツールなど多様な目的を有しているが,クリニカルパス普及の背景にはDPC(diagnosis procedure combination)の導入が大きく影響している。
DPCでは入院期間をⅠ日未満,Ⅱ日未満,特定入院期間の3つに分けており,入院期間が長いほど診療点数が低くなるよう設定されている。したがって,経営的な側面からもこのDPCに合わせたクリニカルパスが求められているが,実際の臨床現場においてDPCのみでは患者の要望に沿った治療に応えかねることも起こりうる。
本稿では,当科で用いている突発性難聴のクリニカルパスを呈示し,その特徴および有用性について解説する。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.