特集 眼科基本診療Update—私はこうしている
1.診断に必要な基本技術
眼疾患の診断に関する基本の知識
網膜血管病変の所見の取り方
川崎 良
1
,
佐藤 浩章
1
,
佐藤 武雄
1
,
山下 英俊
1
1山形大学医学部眼科学教室
pp.133-134
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907048
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はじめに
網膜血管病変を呈する疾患は多岐にわたる。日常臨床で遭遇する機会の多い疾患の基本病態として網膜浮腫,出血,血管閉塞など循環障害が重要な位置を占めている1)。疾患により網膜循環障害の原因,程度や分布が異なり,眼底像は異なるが,眼底所見からその病態を推し量り,病期や重症度を把握することができれば適切な治療の糸口が得られる。
以下に網膜循環障害による眼底所見を,1)毛細血管瘤,硬性白斑,2)網膜出血,3)軟性白斑,4)血管の異常,5)新生血管に分けて述べる。
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