Japanese
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連載 眼科手術のテクニック・97
難治性涙道閉塞の再建
Lacrimal passage reconstruction for difficult cases
栗橋 克昭
1
Katsuaki Kurihashi
1
1栗橋眼科病院
pp.1886-1887
発行日 1997年12月15日
Published Date 1997/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905672
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- Abstract 文献概要
鼻涙管閉塞やそれに伴う涙嚢炎は,涙嚢鼻腔吻合術(DCR)で治癒する。ヌンチャク型シリコーンチューブ(N-ST)によるdirect silicone intubation(DSI)でも治癒することがあり,DCRに先立って行われている。熟達したものにとってはDCRは難しい手術ではないだろう。問題は閉塞が高度な涙小管閉塞や涙小管断裂(図1)の再建である。これらの再建のため,現在もJones tubeを用いている術者がいるが,多くの術後合併症があり,その手術を受けた患者の約5割は,何らかの合併症で不満を訴えている。またこの手術を受けた患者は,一生医師の世話にならなければならず,ときどきJones tubeを交換しなければならない。
しかし,まれであるがJones tube抜去後も内眼角に開く新涙道が閉塞せず,導涙がなされていることがある。このような状態になることが最もよいと考えられる。どのような患者でどのようにJones tubeが挿入されたらこのような状態になるのだろうか。
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