眼科の控室
密室はダメ
Bonin
pp.1220
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904380
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病気の説明は治療の第一歩ですが,患者さんは意外とこちらの話を聞いていないものです。
もちろん人によってはメモをとりながら,キチンと説明を聞く場合もありますが,これは例外中の例外で,ほとんどは「聞き流し」になっているものです。緑内障の急性発作で,さんざんこちらが説明したあと,「なにか質問は」と尋ねると,「めがねでは治りませんか」などトンチンカンな合いの手をうたれ,ガッカリさせられるのが珍しくありません。
口頭での説明をムンテラといいます。ムンテラのコツは,最初の段階ではポイントだけを簡潔に話すことにあります。「この目はこのままだと失明します」といった感じです。これをわかってもらったあと,具体的な病名や,目の中がどうなっているのかなど,詳しい説明に入るのがよろしいのです。
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