増刊号 6年前の常識は現在の非常識!—AI時代へ向かう今日の眼科医へ
Ⅰ.屈折・ロービジョン
ロービジョンケアの進歩
斉之平 真弓
1
1鹿児島大学医歯学総合研究科感覚器病学講座眼科学分野
pp.14-20
発行日 2024年10月30日
Published Date 2024/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215315
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ここが変わった!
以前の常識
・スマートフォンやタブレットのアプリケーションで文字情報を取得できても,写真や画像の詳細情報までは得られない.
・スマートフォンなどに掲載されている音声アシスタントは不正確な回答も多く,視覚障害者の日常生活に活用できない.
・重度視覚障害者の単独歩行は,歩行訓練士から視覚障害者安全つえ(白杖)の訓練を受けないと難しい.
・音声読書器は重くて持ち運びができず,操作も複雑である.
現在の常識
・人工知能(AI)の画像解析機能により,写真だけでなくさまざまな画像からテキストへの瞬時変換が可能になり,視覚障害者でも写真や画像の詳細情報が得られるようになった.
・Copilot(Microsoft社)などのAIアシスタントはあらゆる質問に正確に回答でき,自動音声で読み上げてくれるため,視覚障害者の日常生活に十分に活用できる.
・靴に装着する振動デバイスにより,歩行をサポートするナビゲーションシステムが登場し,重度視覚障害者でも単独歩行が可能になった.
・眼鏡に直接装着できるAI型支援機器(メガネ装着型音声読書器)は,タッチやジェスチャーにより文章の読み上げ・人物の判別ができるようになった.
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