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特集 第73回日本臨床眼科学会講演集[3]
特別講演
患者に寄り添う網膜色素変性の診療
Patient-friendly practice for retinitis pigmentosa
山本 修一
1
Shuichi Yamamoto
1
1千葉大学大学院医学研究院眼科学
キーワード:
網膜色素変性
,
疾患レジストリ
,
網膜感度
,
OCT
,
治療戦略
Keyword:
網膜色素変性
,
疾患レジストリ
,
網膜感度
,
OCT
,
治療戦略
pp.535-544
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213546
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現在,ほとんどの眼疾患において何らかの治療手段が得られるが,網膜色素変性(RP)だけは治療法が存在せず,「最後の不治の眼病」として取り残されている。一般にRPの患者は難病申請のために年一度来るだけで,眼科医は視力と視野を測って眼底を診て,「変わりありませんね」の一言。「見えなくなった」と言っている患者は,がっかりして帰る。しかし,眼底写真では捉えられない微細な形態変化を,OCTなら定量的に評価でき,視野も網膜感度を測れば,患者の「見えなくなった」を正しく評価できる。また,RPの治療法開発に向けた研究は,世界的にかつてない盛り上がりを見せている。日常診療も臨床研究も諦めずに,患者に寄り添い続ける。
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