今月の表紙
Terson症候群
山口 純
1
,
中澤 満
2
1北里大学病院
2弘前大
pp.251
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213484
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症例は45歳,女性。2018年4月下旬にくも膜下出血を発症し,翌日,他院にて開頭クリッピング術を施行された。手術後に意識が戻ってから両眼の視力低下を自覚し,5月上旬に近医を受診した。精査・加療目的にて当院へ紹介され受診となった。
初診時の視力は右0.05(0.2×−5.50D()cyl−1.50D 165°),左0.03(0.1×−4.25D()cyl−3.00D 180°)で,眼圧は右20mmHg,左17mmHgであった。眼底所見は,両眼ともに写真のように視神経乳頭周囲の網膜出血,アーケード血管付近まで広がる斑状の網膜下出血,黄斑部にかかる内境界膜下出血と複数の層にわたって出血が認められた。中心窩下には硬性白斑様の白色変化がみられ,OCTでは測定光のブロックにより詳細は不明であるが,網膜色素上皮から外顆粒層へ広がる高反射像が確認された。
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