今月の表紙
真菌性角膜潰瘍後にみられた虹彩脱出
長谷川 哲也
1
,
下村 嘉一
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター眼科
pp.973
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211399
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症例は86歳,男性。木の枝が左眼に当たり受傷。自覚症状がなく,内科受診時に充血を指摘され紹介となった。
初診時視力は右0.2(0.6),左5cm指数弁,眼圧は右18.0mmHg,左30.0mmHgであった。左眼毛様充血,角膜中央部羽毛状角膜潰瘍,前房蓄膿を認めた。当院で培養した結果Aspergillus flavusが検出され,ボリコナゾール,フルコナゾール,ピマリシンにて治療していた。全身状態の悪化のため他院へ緊急入院し来院できない状況が続き,眼状態が悪化。前房を2/3を膿が覆い尽くす前房蓄膿になり,角膜パンヌスが全周より侵入。その後角膜上方,下方が穿孔した。
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