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Ⅰ.はじめに
人眼の調節に関する研究は,古くから行なわれ,H.Schmidt-Rimpler1)は,1880年に,調節機能検査に際して,レンズ装用法による調節時間を測定している。わが国においても1929年に萩野氏2)が,はじめてソルントンシャッターに視標を貼布し,シャッターを開閉して視標に調節させつつ,その調節時間を視標視認のときに,測時計の電鍵を押す方法で調節時間測定を行なつている。その後,多くの研究者によつて,調節時間をもとにした人眼の調節機能測定法が行なわれてきたが,萩野,鈴村両氏3)は,1956年に,Dodgeの瞬間露出器と電子計数管を用いて,H-S式自記眼精疲労計を作製し,調節時間の測定をもとにして,種々な環境状態における調節検査を行ない,ことに眼精疲労の研究に用いて,多くの知見を発表しておられる。
一方,水川氏をはじめ真鍋,中林氏等4)は,従来の調節時間測定法の不充分な点を考究し,多年にわたつて,次々とアコモドメーターを試作し改良を続けられ,昨年阪大式Ⅱ型アコモデメーターを完成された。その優れた特性については,すでに,詳細な報告がなされているので,ここには,このⅡ型アコモドメーターを用いて行なつた使用経験について報告する。
A report is presented over three preliminary experiments by use of accommodometer of Osaka Univ. Type.
1) Significant decrease in the range and in the time of onset of accommodation was obse-rved after instillation of either Mydrin M (0.1 %, 0.05% & 0.025%) or Mydrin NM (Mydrin M with the addition of 0.01% Neostigmine) in a 15-year-old test subject.
2) The possible influence of environmental light source upon accommodation was studied in a 32-year-old normal test subject.
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