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Ⅵ外文抄録
中島 章
1
1東大
pp.85-88
発行日 1948年5月20日
Published Date 1948/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211093
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American Jourual of Ophtalmology. Vol.29.No.9.(1941.9)
1.ヂイソプロピルフルオロフォスフェイト(Di-isopropyl fluorophosphate)による緑内障の治療
P.R.McDonald.
Di-isopropyl-fluorphosphate (D.F.P.)は數ケ月前に初めて發見された藥で,エゼリンと同様Cholinesteraseを阻止する作用があり,エゼリンよりは5倍半も作用が強い。將來この系統でもつと強い縮瞳藥が發見される事が豫想される。D.F.P.の眼に對する作用は縮瞳毛樣痙攣假性近眼,眼壓低下である。落花生油に0.5,1,2%に溶して用ひ,水溶液は7日間で效力を失ふ。臨牀的に用ひる際のD.F.P.の特長を知る爲122眼,82名の緑内障に對して他の治療法を廃して,D.F.P.を種々の%,點眼回數に與へて,視力,眼壓を目標にして,その效果を調べた。患者の殆んどは單性緑内障で通常の縮瞳藥には反應しないものであつた。その結果122眼中57.4%に於て眼壓が低下し,次の特長を持つ事が結論された。
長所,a)他の縮瞳藥より遙かに強力である。
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