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文獻抄録
佐野 圭司
1
,
中島 喜敏
1
,
森安 信雄
,
高橋 善彌太
,
星川
,
布施
1東大清水外科
pp.212-214
発行日 1949年5月1日
Published Date 1949/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200038
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腦血行の逆轉
血行の逆轉,即ち動靜脈の吻合により動脈血を靜脈を介して局所に流入せしめ,其部の血行障碍を救ひ,或はそこの血液分布の状態を變ずることは四肢に於ては古くから行はれ,例ば1912年Bernheim, B. M.の52例に就ての綜説1)等があるが,頭部(頸動脈)に就ては僅かにHorsley, V.の犬に於ける實驗(1915)等が見られたに過ぎなかつた。然るに1948年Sciaroni,G. H.は始めて人腦血行の逆轉を試みて可成りの成功を收めた2)。
彼の方法は次の樣な2回の動靜脈吻合から成り,彼自身は之をdouble arteriovenous anastomosisと名附けて居る。
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