文庫の窓から
東校医院治験録
中泉 行信
,
中泉 行史
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.1786-1787
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211040
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幕末から明治の初めにかけては飜訳医書の出版が俄かに増加するようになったが,速報性の面では成書より雑誌型式の方がより効果的であるので,その型式のものが次第に多く出版されるようになった。その類としてはウイリス(William Willis, 1837〜1894)氏の東京医学校における講義を訳出した「官版日講紀聞」などが早期にみられた。また,いわゆる医学雑誌として取扱われているものには「文園雑誌」(田代基徳輯 明治6年6月刊),「医事雑誌」(坪井信良編.明治6年11月刊)などが挙げられる。
「東校医院治験録」は,明治4年(1871)8月来日したミュルレル(Leopold müller, 1924〜1893),ホフマン(Theodor Eduard Hoffmann, 1837〜1894)両氏が東校医院において行った講義,治療の記録を印刷に付した一部で,明治5年(1872)正月,須原屋伊八,島村屋利助より発刊された。
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