GROUP DISCUSSION
葡萄膜炎
青木 功喜
pp.688-690
発行日 1985年5月15日
Published Date 1985/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209450
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1.ぶどう膜炎における角膜内皮障害
○小川剛史・中川洋一・猪本康代・三村康男 (徳島大)〔討論〕
船橋(東急病院):卵が先か鶏が先かという問題と似ていますが,角膜内皮が障害されてそこへ白血球が遊走して来たと考えられませんか.この問題を解決するには光学顕微鏡による白血球の決定を要します.あえてこれを施行されなかった理由をお尋ねします.
小川:本実験では免疫原性ぶどう膜炎を惹起したときの観察であり,白血球の遊走はArthus型反応に由来するものです.白血球のみでなく他の組織障害性因子も前房内に出現します.したがってlysosomal enzymeなどにより軽度障害された部に白血球が付着し,内皮障害を増強させることが一番考えやすいと思います.しかし光学切片では白血球が内皮を障害している像は認められず,やはり透過電顕レベルの観察が必要と考えられます.
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