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緒 言
両眼視の感覚面の検査には,以前より大型弱視鏡が使用され,同時視,融像,立体視等が測定されてきた。他の多くの検査方法も,ほとんどが自覚的な検査であり,他覚的方法による測定はあまり行なわれていない。自覚的方法は,患者の答えによる測定であるため不確実な場合がある。とくに大弱視鏡の検査で,抑制のある場合,被抑制眼の視標の位置は答えられないので眼球の位置を自覚的に測定するということは無理なことがある。われわれは数年来周辺融像を測定するために,視標の大きさをモーターで自由に変えることのできるハプロスコープを使用して,テレビカメラとビデオ・テープレコーダーを使い,固視ずれや輻輳の測定を行なつてきた。抑制のおこる範囲を測定したものにはJampolskyの他,稲富,粟屋,野崎,Pratt-Johnsonらの報告がある。著者はゴールドマン球面視野計とミニプリズムを使用して定量的に抑制暗点を測定した。抑制暗点を認める症例には,更に視標を作製し,これを使用することによつて詳しく中心融像を測定した。
斜視の種類によつて両眼視機能にどのような類型があるかを調べることを目的として実験を行ない,興味ある結果を得たのでここに報告する。
With the use of a haploscope in which the target size can be continuously changed, I examined the binocular functions in 40 subjects with squint rang-ing from 6 to 30 years in age. The majority of cases with non-accommodative esotropia showed sup-pression. The central fusion was generally poor with good peripheral fusional capacity. Cases with accommodative esotropia were almost free of sup-pression and showed good fusional capacity. About one half of cases with intermittent exotropia showed suppression and poor central fusional capacity. Cases without suppression showed good central fusion.
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