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緒言
昔から弱り目に崇り目と云うことがいわれるのは,弱り目即ち慢性結膜炎やトラコーマの人が,崇り目即ち流角結に罹患したことをさしたものであろうか。強い伝染性と,治療に抗つて増悪する不快な刺激症状と,その上,漸く快方に向つてから屡々現われる点状角膜溷濁とで私共を現に悩ましているこの疾患は,むかしの人々をも矢張り苦しめて来たものと解される。然し乍ら,1955年Jawetzによつて,adeno-virus 8型が分離されて以来,熱心な研究が押し進められ,漸次新な知見が豊富に加えられたため,私共はようやく,明確詳細なる知識を以てこの疾患に立ち向うことができるようになつた。特に昭和34年の眼科学会総会に於ける,三井教授,杉浦助教授,及び大石教授らの,本症とadeno-virusとの関係,点角の本態,組織培養や電子ケンビ鏡学的研究などの報告は,これまで私共の抱いてきた疑点を,もはやあますところなく解決したと思わせるほど強い感銘を与えたと云われる。
然し乍ら実際臨床では,殊に治療の面に於て,いまなお,若干の検討を要するものがのこされているように思われる。
The author made only mention about the treatment of epidemic keratoconjunctivitis.
1) Patients have to avoid such aggravating actions as follows : Near work as watching television or movies, reading, knitting, sewing, etc., physical exhautions as physical exer-cises, travelling etc. : bathing, drinking etc. They must avoid also direct irritations to the eyes: light, heat, dust, foreign bodies etc. However, in some patients who have suitable constitutions, drinking is recommended for therapeutic purposes.
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