雑誌文献を検索します。書籍を検索する際には「書籍検索」を選択してください。

Rinsho Ganka Volume 12, Issue 9 （September 1958）

臨床眼科 12巻9号（1958年9月発行）

Japanese English

臨床実験

副腎皮質ホルモンによつて経過を遅延せしめたと思われる急性瀰漫性葡萄膜炎の1例 The protraction of acute diffuse uveitis : the use of corticosteroids as a possible cause 小井手寿美 ¹ , 山中輝子 ¹ Sumi Koide ¹ , Teruko Yamanaka ¹ ¹東京医科歯科大学眼科教室 ¹Dept. of Ophth., Tokyo Medical and Dental University, School of Medicine pp.1195-1198

発行日 1958年9月15日 Published Date 1958/9/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206441

PDF(3196KB)

有料閲覧

Abstract 文献概要
1ページ目 Look Inside

　最近，卓越せる効果を発揮し，現代治療医学に一大改革をもたらした副腎皮質ホルモン剤が出現，眼科領域に於いても，広く応用されて，その成果は，内外に於いて続々と報告されている。副腎皮質ホルモンは，強い抗炎，抗アレルギー作用を有し，劇的な効果をあげ得るが，病原そのものに対する作用がなく，投与中止によつて，再発をみることがあることは，今迄にも警告されていた。私共は最近投与中止による再発をくり返し，副腎皮質ホルモンによつて，経過を遅延せしめたと思われる症例を経験したのでそれを報告し，大方の批判を仰ぎたいと思う。

A case of acute diffuse Uveitis, which exhibited a protracted course after frequent relapses, was reported. The use of corticosteroids was considered to be a cause of the protraction.