Japanese
English
臨床実験
散瞳剤としてのネオシネジンについて
About Neosynesine as midriasis agents.
加藤 道夫
1
,
松本 剛一
1
,
竹内 英夫
1
,
佐藤 ミナ
1
,
藤岡 敏彦
1
,
池田 裕
1
,
越智 通成
1
,
吉田 テイ
1
M. Kato
1
1北海道大学眼科教室
1Ophth. Dept. of Medical School Hokkaido Univ
pp.499-504
発行日 1956年3月15日
Published Date 1956/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205664
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ネオシネジン(以下NSと記す)はNeosyne-phrin hydrochl6rideとして米国藥局法中に記載され(1934年)であるもので,米国では以前より広く列科,耳鼻科及び眼科等の領域で使用されており,交感神経刺戟アミン剤中最も安定性が高く,毒性が少なく,而も血管牧縮作用及び血圧上昇作用は同系藥剤中最も強いとされている。
最近我国にもこれが紹介され,眼科領域に於ても散瞳剤及び前眼部血管牧縮剤として用いられるに至り,既に之に関する2,3の報告があり,何れも散瞳剤として用いる時は,作用持続時間が短く,而も内圧充進及び調節痲痺等を来すことが殆どなく,ホマトロピンやアトロピンに比し極めて便利であるとのべ,又,低濃度のものは前眼部血管收縮剤として,急性結膜炎,流行性角結膜炎,角膜炎,鞏膜炎及び虹彩炎等に用い,アドレナリンやボスミンの点眼より副作用が少なく,効果は確実であると述びているものもある。
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