Japanese
English
手術
眼瞼の形成手術—第4報三角瞼の形成手術
Plastic Surgeries in the Eyelids.:Report IV. One Plastic Procedure for so Called"Triangular Lid Fissure"
井出 醇
1,2
,
青島 周明
2
Atsushi Ide
1,2
,
Shumei Aoshima
2
1沼沢・井出病院眼科
2東北大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Numazawa-Ide Hospital
2Department of Ophthalmology, Tohoku University School of Medicine
pp.1229-1234
発行日 1974年11月15日
Published Date 1974/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205206
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緒言
元来瘢痕組織は軟部組織の中にあつて,かたい索状物として触れ,拘縮を起こし,醜形を呈するばかりでなく,円滑な運動を阻害している。しかるに,軟骨様の結合組織からなる瞼板にあつては,瘢痕はむしろその周囲より軟らかく,その部でしばしば異常に屈曲する原因となり,また伸展して眼瞼を変形させている。このように眼瞼は形成外科的にみてきわめて特異な場所であること,また「兎眼といえば植皮」というように,これまで外傷性兎眼の手術にあまりに安易に植皮の行なわれてきたことに対する反省,しかしあくまで眼形成といえども形成手術であるから,その原則的手技の応用に忠実でなければならないこと,これらのことを再確認する目的で本論文は書かれた。
ところで三角瞼とは,外傷性兎眼に対して与えられた別名であつて,この場合兎眼がおおむね底辺を瞼縁に,頂点を円蓋部に持つ三角形を呈するところからこう名付けられ1),大部分は瞼縁にまで及んだ表皮の線状瘢痕と瞼縁の歪みよりなりたつが,これまで形成手術の困難なものの一つに数えられてきた。
The authors classified traumatic lagophthal-mos into four groups by the tissue loss, and presented one common operative method which was applied to each group.
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