銀海餘滴
新しいホルモンの話
pp.587
発行日 1953年10月15日
Published Date 1953/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201605
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最近のホルモン界の動向は未知のホルモンが發見されたというよりも,ホルモンの化學が進歩して,各種のホルモンが純粋にしかも多量に得られるようになつたので,新しい生理作用がわかつたり,新しい臨床的應用法が解つてきたことです。
コルチゾンコルチゾンは副腎皮質ホルモンの一種で,性ホルモン等と同じようにステリン體で,單離されたのは1936年でありますが,難治な慢性リウマチス關節炎に著効があることがわかつて今世界に注目されるに至りました。長い年月慢性リウマチ關節炎に悩んで,歩行できなかつた者が,コルチゾン療法を受けると短時間に苦痛が去り,歩行できるようになつたのですから無理もありません。
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