臨床實驗
結節状角膜溷濁の2例
池田 靜鴻
1
1國立熊本病院
pp.322-324
発行日 1953年7月15日
Published Date 1953/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201536
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結節状角膜溷濁は1890年Graenouwによつてはじめて記載せられた疾患で,これは1890年Biberによつて記載せられた格子状角膜溷濁及び1904年Fehrによつて記載せられた斑状角膜溷濁と共に家族性角膜變性症と呼ばれている。我國に於ては明治35年山根氏,明治37年牛久保氏によつて報告せられ,其の後多數の報告がある。即ちこれら角膜變性症の特徴はFlischerによれば, 1)家族性に出現する傾向が大である。 2)常に兩眼を略々同様同程度に侵す。 3)幼年期,又は青春期に發病し,極めて長年月を費して漸次増悪する。 4)血管の侵入その他の炎症々状を缺く。 5)藥物療法で效果を認めない。等である。
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