學會見聞記
第57回日本眼科學會に臨みて
梶浦 睦雄
1
1福島醫大
pp.281-285
発行日 1953年6月15日
Published Date 1953/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201523
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編輯者から學會前に日眼の見聞記を書けと御依頼があつたので,どうせ聽くのだからとうつかり引受けて「ノート」と講演抄録を鞄に入れて上京して來たが,仭て學會に出席,各位の演説を拜聽して居ると,漸く戰後の混亂も回復して,研究内容が一段と進歩充實して來たのをひしひしと感じた。銀界の爲こんな欣ばしい事は無いが講演を伺つて居ると筆者は疲勞,困憊して3日目には到頭悲鳴を擧げてしまつた。日眼總會の講演全部を聽いてそれを咀嚼理解する事は到底我々輩には不可能で,眞摯な研究の一部すら,讀者に御傳へする事が如何に難かしいかを泌々覺つた。書き終えた草稿を讀み返して見ても講演抄録の方のみ讀まれた方が遙かに良さそうで有る。唯雑件のみを主體にした見聞記で有つて,内容の方は聞違え,思い間違いは平に御容赦を願い度い。思いつきや感じた儘の雑文を重ねて御詫び申上げ,感想を綴つて見よう。
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