臨床實驗
緑内障の毛樣體ヂアテルミー凝固術の經驗
鴻 忠義
1
1千葉醫大眼科
pp.396-400
発行日 1953年5月15日
Published Date 1953/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201495
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緑内障手術はその作用機序からみて房水の流出を促進させる方法と,房水の産出を低下させる方法とに大別出來る。前者は虹彩切除術,鞏膜管錐術,毛様體解離術及び虹彩嵌置術等従來一般に用いられているものであるが,後者は毛様體に焼灼或は切除等を行つてその機能を低下させ房水の産出を少くせんとするもので,曾てShahan及びPost (1921)のThermophoreを用いる方法,Verhoff (1924)の毛様體切除術或はCurran (1925)の誰膜焼灼等が報告されているが,最近歐米で盛んに行われているのはVogt2)3)(1937)の毛様體ヂアテルミー凝固術(以下ZDと略記す)及びBerens8)(1947),Weekers9)(1950)の毛様體電氣分解術である。
VogtのZDは細いヂアテルミー針を用いて60〜90mA,1〜1.5秒間通電し鞏膜を50〜100個所穿刺して毛様體に凝固を起させる方法であつたが後にWeve, Amsler及びLutman4)等は球状導子を用い鞏膜の表面から毛様體に凝固を起させる方法を行つて居る。又Berens8)の毛様體電氣分解術は長さ1.5〜2粍,直徑0.18粍の電氣分解針を陰極として鞏膜を60〜70個所穿刺する方法である。
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