特集 第6回日本臨床眼科学会講演集(普通講演)
(41)ドラコーマに對する化學療法の檢討(第1報)(抄録)—テラマイシンワゼリンの安定度竝に結膜嚢内における濃度の時間的消長について
青木 平八
1
,
青木 豊
1
1群大眼科
pp.180
発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201430
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カップ法によりテラマイシンワセリンの安定度,濾紙法により結膜嚢内における濃度の時間的消長を測定し,次の結論を得た。
1)テラワゼリンは調劑後1ヵ月で約25%,3ヵ月で約35%の抗菌力低下を示す。2)冷温(0°〜5℃)と室温(14℃〜30℃)とによる差は低下率に於て,2%〜4%の僅少値である。3)結膜嚢内に點眼の場合1,0%,0.75%に於ては3時間後まで,0.5%,0.25%では2時間後まで,0.1%では1時間後までテラマイを證明出來る。4)片眼帶使用及び仰臥位の姿勢の儘では更にテラマイの存在時間が1〜2時間延長する。5)トラコーマ結膜に點眼した場合には,健康結膜におけるよりもテラマイが約1時間長く存在する。
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